クリアリングは、FPSゲームの基本技術です。そして、最も使われる技術だと確信しています。FPSで敵は、ヒットボックスをできるだけ隠してこちらを攻撃して来ます。ですが、こちらが敵の位置を知っていればいくらでも対処の方法はあるものです。その対処を可能にするのがクリアリングです。
ではまずクリアリングについて簡単に説明します。例えるなら、「横断歩道を渡る前に左右を確認する行為」と考えることができます。車が来るかもしれないから渡る前に、一応確認する。安全確認のための行為をクリアリングと言います。厳密には、エリア確保のことを言いますがゲームにおいてそこまで気にする必要はありません。(特殊部隊に就職しているなら別ですよ?)なぜならクリアリングは、安全確認のための技術ですがプレイヤーにとっては「敵を探すこと」の意味合いが大きいからです。敵を見つけて倒すためにクリアリングをしている人が大半のはず。味方のためになんて考えていませんよね?
ですからここでいうクリアリングとは、敵を見つける技術の事だと思ってください。
このクリアリングと言う技術は、主に対戦経験から来る予測で成り立っています。なのでだいたい上級者が初心者に教える場合には、ゲームそれぞれでの強ポジションを教えると言うことが頻繁に起こっているのが現状です。そして、それは正しい方法なのでしょう。上級者プレイヤーの経験から来る強ポジションのクリアリング方法を知るのは、手っ取り早くプレイヤースキルが上達していると感じるにはちょうど良いのは理解できます。否定は出来ません。しかし、だからこそ、そこに初心者とそれ以上の人々には差が生じているのです。
クリアリングは、ゲームにおいて手を抜かなければならない状況が多く発生します。ラウンドの時間制限や爆弾解除のミッションなどの理由ですべての部屋をクリアリングして進むことはできません。したいけど時間的に無理なのです。そこで、手を抜く必要があります。しかし、それによってある問題が発生してしまします。クリアリングミスです。
これは、ゲーム上仕方の無いミスですが経験が足りず犯してしまうクリアリングミスも多くあります。それをしない様に初心者は、経験を積んで効率化できるようにならなければなりません。
前回の記事のヒットボックスが関係あるので一応読んでいない人は、下のリンクからどうぞ。
上の記事でヒットボックスの被弾可能性範囲が大きければ大きいほど、不利になると言うことがお分かりいただけたと思います。簡単に言えば、丸見えほど不利と言うことです。しかし、FPSと言うゲームの性質上、体をさらすことを回避することはできません。(チートを使えば可能ですがね。チート許すまじ(怒))
しかし、それでも敵が居ると分かっていれば対処方法はあります。
いきなりこんなふうにすぐに部屋に突入していませんか?(部屋を簡素に表してみました)
この様にすぐ突入してはいけません。これは、かなり無謀な突入方法です。全身を撃ってくれと言わんばかりです。これでは、ほぼ撃ち負けるでしょう。家具や隠れ場所を設置していないのでクリアリングをしやすいのは確かですがAIMに自信がないならこのような突入方法は控えるべきです。自分から不利になる必要はありません。基本は下のような過程で突入します。
これが家に入るときの基本の突入方法です。なぜこの入り方なのか?それは次の画像で理由がわかります。
この赤塗りの場所は、何だかわかるでしょうか?考えてみてください。
スポンサード リンク
真っ赤で分かりにくいかもしれませんが答えは、基本の突入方法で紹介した画像の動きをした時のクリアリングできた場所の範囲になります。かなりの範囲を家に入る前に、クリアリングできることをわかってもらえたと思います。もちろんこのような簡素な部屋がFPSゲームでいっぱいあるわけではありません。基本的な状況を説明してるにすぎません。しかし、体をさらして敵を索敵するのにかかる時間は少ない方が良いのは明らかですよね。ならば、このように突入するべきです。見る場所を限定できれば、AIMするのも簡単になります。以上のこと全てを考慮すると敵と顔を合わせて銃で撃ち合う前にほとんど勝負が付いていると言うことがわかってもらえたと思います。初心者でなぜ芋って待ち構えていたのに上手いプレイヤーと撃ち合うと負けるのか?そう疑問に思っている人の多くが撃ち合う前に勝敗が決していることを理解していないのです。
多くの人は、「じゃぁ部屋があるところ全部クリアリングするの?」と思うはずです。しかし、それは無理です。時間が足りませんし進軍が遅くなったりなど別の弊害が出てきます。そこが初心者と上手なプレイヤーの差です。勝負する前に勝負は決していると言うのを忘れないでください。
スポンサード リンク
「経験」・「音」・「ミニマップ」からクリアリングする自分なりの根拠を持っている、それが上手なプレイヤーです。多くのプレイヤーは、経験やミニマップから敵の位置を予測することを多大な時間をかけて学ぶことができます。しかし、「音」に関してはハードウェアの問題なのでどうすることもできません。「自分からは、敵の足音が聞こえないが敵は聞こえていた」これはよく耳にする話です。それは、どこでクリアリングするかや敵の位置を知る重要な要素で負けていたということです。上手なプレイヤーは、この「経験」・「音」・「ミニマップ」これがバランスよく能力が配分されたプレイヤーと言えます。
ヘッドセットに関しては、最低限こちらの物を用意する必要があります。せめて時間がかからない方のプレイヤースキルに関しては出し惜しみしてはいけません。
もう一つ気になっている方のヘッドセットが届いたら紹介します。
今回はここまでにしましょう。今回書いたのは本当に基本だけですがそれゆえにいくらでも応用が利きます。クリアリングは、敵を見つけるための技術ですがそれ使って敵と撃ち合うまでに勝負がついてしまっているのだ、と考えるのを覚えておいてください。
スポンサード リンク
はじめまして。
私もFPS/TPSなどのゲームに15年以上触れている者で、
日々色々と考えていますが、
孤犬さんのFPS指南シリーズは、広大なネットの海に溢れる情報中で最も解りやすく、
的を得ているガイドの一つだと思います。とても勉強になります。
銃撃戦のゲーム全般に共通することですが、
いわゆる”卑怯なこと”=キャンプ・角待ち・サプレッサー・裏取り・強武器使用などを指しますが、
その手のプレイが強くなるのが当然のことで、K/Dなど個人的な成績を意識すると、
そのようなプレイに自然となる。…せざるを得ないとは思いませんか?
私の場合は「騎士道精神」「正々堂々」というようなキーワードを愛しており
自分がされて嫌なことはしないという意識(こだわり)があります。
「サプレッサーはできるだけ使わない」「強武器は使わない」「角待ちしない」などのある意味縛りプレイになっているので、上手くなりたいとは思うものの、ある種の壁は越えられないという諦めがあります。
たぶん、自分がされて嫌なことでも躊躇なくやったり、
上記のような卑怯なことをすればそれなりに”上手く”なるのだとは思いますが、
孤犬さんの場合、「されて嫌なこと」「こだわり」のようなものがありましたら、お聞きしたいです。
コメントありがとうございます。
私も昔は、正々堂々と戦っていました。しかし、どうしても正面切って戦うと運に左右されてしまうので自分で自分を追い詰める結果となりがちでした。
正面切って戦った時に頭を射抜かれると絶望ですよ!?
ですが、そう言う危ないプレイを避けるようになったので絶望感を味わうことは少なりました。なので、ちょっと卑怯なプレイスタイルになりがちなのは、否定できないですね。
また、私のされて嫌なことは人間を超えた初弾ヘッドショットですかね。
あとは、こだわりと言えるか分かりませんが何かと2~3番手ポジションに納まることが多いですね。皆の後ろを警戒したりするのが好きだったりします。
返信ありがとうございました。
初弾HSは回線の影響もあるかと思います(白目)
「上手くなる」「強くなる」という概念を砕いていくと、
一般的な感覚で言う所の「卑怯になる」「ずるくなる」と通ずる部分があるんですよね。
K/Dレートを高めたいのであれば、サプレッサーを付けて裏取りしてリスキルするのが最も効果的で効率的ですし。(あながち外れでも無いと思いませんか?)
上手くなりたい/強くなりたいという人は、
エイムだ感度だなんだという前に、
そういう、効率面と良心のジレンマの中で折り合いをつけていくところが
最初の壁では、というのが私の考えです。
やっぱり良心を意識してしまうと、その壁は越えられないと思いますので、
物事の捉え方や考え方という精神面は、重要だと思うのです。
ただ、プロゲーマー(職業軍人)はそうしていくべきと思いますが、
一般の我々まで良心を殺して機械的にスコアを上げた先に、
一体何があるのか、なんの意味があるのかという疑問はありますね…
そうなると、もはや「遊び(Play)」という概念から外れてしまうというのに…
私は、基本的には正々堂々をモットーとしていますが、
「いまこの瞬間頑張らないとチームが負ける!」というときだけは、
敵に謝って冷酷なプレイをしたりする、という感じで折り合いをつけてます。
返信ありがとうございます。
プロゲーマーの仕事とアマチュアの遊びがあいまいになっていると言う事ですが、私もその通りだと思います。KDばかりを気にしていると忘れがちですが「遊び」なんですよね、ゲームって
あと個人的な意見ですが煽りとか含めてもうちょっと理性的なプレイヤーが増えてくれたらなとも思います。